今夜世界は俺のもの。

世界は俺のもの。すべて俺の意識通りにことは進む。
なんて思うことがあるんです。なんの根拠もなしに。
特に、お酒を飲んだ後や疲れた帰り道なんか。荷物は持ってない方がこう思う。
家にいるときに感じることはない。外で。世界と繋がってるとき。
(まぁ、家でも、こうやってウェブとか、世界中と繋がってるわけですが。)
まったく何の根拠も理由もないんだけど、そう思えちゃう。いや、思ってすらいないんだけど、敢えて言葉で表すとこんな感じなんです。
なんだか、空気とか、気とか、なんかわかんないけど、“流れ”が自分に向かってきてて。後ろからグーっと。上昇気流の真ん中にいるみたいな。

で、コンビニの自動ドアに映った自分を見て冷める。覚める。醒める。

でも、まったく俺のものなんかではないということがこれまた何故か痛切に感じるときもあって。そうじゃないじれったさと言うか。なぜか焦燥感にも似た。
そういうときは、自分が頭で、『壊れろ』と思った、そこのワゴン車が爆発したり、『はじけろ』と思った、前を歩く人が弾け飛んだりしたらいいなって思う。弾け飛ぶって言ってもグロテスクなリアルな感じじゃなくて、ゲームで敵を倒したときみたいに。パッて消える。
別にその人に恨みとかあるわけじゃなくて。恨みどころか何の感情もない。
消えて欲しいけど、死んでなんて欲しくなくて。
つまりは僕の認識下から消えればいいのか。視覚的エフェクトを伴って。

要は寂しいってことですか。